駆け込み成就~~ッ!!!映画『駈込み女と駆出し男』

朝イチで、映画館へ駈け込み、
ひとりで映画を見てきました~。

子どもを、保育園に預けてからだったので、
まさに、上映開始時間に、間に合うか、間に合わないかの、
駈け込み状態。

久しぶりに、走った~(^_^;)。

今上映中の実写版『シンデレラ』と迷っていたんですが、
これみて、
やっぱり、良かったよ~!

予想より、良い映画でした。



※以下、部分的にネタバレになる可能性あるので、
これから観る予定の方は、要注意。


江戸時代、日本で二つだけ、駈け込み寺として認められていた、
東慶寺が舞台の、
井上ひさし原作の時代小説を、映画化したもの。

これがね~。よかったね~。

「駈け込み寺」の、一般的なイメージが、ガラッと変わったね。

寺自体は、ぜんぜん、おどろおどろしくない。

歴史的なこと、制度や方法、しきたり、
実際どんなだったのかも、丁寧に描いている。

たぶん悲惨なのは、
江戸の封建社会の制度的な
人間的ではないもの、
非情なもの、
それに抑圧された女性たちの辛酸が、たっぷりあって、
それが、おどろおどろしさを、なんだよね。
そういう人間心理や事情もちゃんと描いた。

キャストも良かったね~。

キムラ緑子、樹木希林、満島ひかり、よかったね~。

大泉洋のコメディちっくな肌合いも、
出過ぎず、引っ込み過ぎず、ほど良かった。

樹木希林、やっぱすごいね。

樹木希林は、東慶寺に駆け込もうとした女たちを、
寺に入る前に、一時預かりし、
お役人さんと一緒に、聞き取り、審議する、御用宿の主人役。

あの人が、映画の一本の柱になってるね。
そのくらいの存在感と、奥行き、深さ、
人間の弱さ、はかなさを、じみ~に、それでいて厚く、
包み込む人情みたいな、主人の役作りがすごい。

中上健次の作品に出てくる、
「路地のお婆」ではないけど、
様々な人生、人間模様を知った老女の、厚みというか。

最終的には、こんなおばあさんになりたいもんだ~って思った。


駈込み女の身分も、背景、理由もじつにさまざま。

江戸時代では、
とにかく、ここに駆け込むことでしか、
どんな女性でも、女からは離縁できない。

離縁が成立するまでの、まあ、大変なこと。

まずは審議があって、寺入りして、
二年まともに、尼としての厳しい生活をし、
やっと離縁状を夫からもらい、
離縁成立となる。

「二年ってね、ながいよ。人の心も変わるのよ」
って、樹木希林も言っていた。

そう、短いようでね、
長いよね。

でも、それをしてでも、
終わりたい、
なんとしでても、離縁したい、
自由になりたい女たちの想い。

紙切れひとつで、結婚も離婚もできる、
現代とはぜんぜんちがう…とも、いえる。

一方で、
面白い話だが、この面倒臭さと精神な・しんどさ、心理戦的なものは、
現代も重なるものがあるし、
女の人が、離婚するときの必死の決意や重みってのは、
へたすると、江戸時代と同じようなくらいだよね。

人によって違うかもしれないが、
世間、家族や周囲の人たちとのからみもあって、
結局、日本人の女性は、どこかで、こんな感じ引きずってるな~って。

日本人のDNAに、「耐える」「忍耐」ってのが、しみこんじゃってる???

気が付けば、封建時代からの道徳、義理人情に、縛られてる気がする。

河合隼雄『こころの処方箋』にも、ちらっと書いてあったけど、
「耐える」だけが、強さじゃないよ~ってやつ。

わたしも、冒頭のシーンで、
ふたりの女が駈け込むとき、
すんごい気持ちが乗っかっちゃったもの。

「駈け込み、成就~~!!!」

叫んだら、気持ちよさそうだよね(笑)。


で、さんざん苦しんだ末に駆け込んでくる、
女たちの事情や想いをしっている、
御用宿の人々や、東慶寺の寺役人、東慶寺の寺の人々も、
女たちの受け皿として、なんとか助けようとする。

夫や家族、ならずもの、お侍など、さまざまな人が、
駈け込んだ女性を、取り返しに、やってくるけど、
みんなで協力して、
策を練って、采配して、時には芝居まで打って追い払う。

男が暴れたり、横暴で野卑な方便ばかり言ったり、
そんな場面もあって、私もちょっと嫌な記憶を思い出しそうになっただけど、
それを、また上手に、なんとか大泉洋とかが、切りぬけるので、
おもしろかった。

女たちを助ける人々の、
ドタバダだけど、がんばってる
立ち回り、心配、協力に、感動した。

ただ、駈け込むだけじゃ、ダメなんだよね~。
周りの人の助けがあって、なんとか、なる。

心に傷を負いながら、逃げ場のない女たちを受け入れてくれる、
受け皿としての、
御用宿、東慶寺ってのが丁寧に描かれていた。

血は繋がらないけど、
家族並みの、心くばりと親身さ。

そういう世界観、
井伏鱒二『へんろうやど』にも通じるものがあった。


昨日、ひさしぶりに観なおした、
映画『パッチ・アダムス』にも、「HOME(家)」ってのが、
テーマの一つに出てきていた。

今日の映画も、
御用宿と東慶寺の人々も、
女たちにとって、広い意味での、家族みたいなかんじかな~って思った。


また一つ、
ヒントを受けとった気がして、元気になって、帰ってきました。

江戸時代の駈け込み女くらいに、
気合でもって、
事に臨めば、
何事も、できないことは、ないって気がする(笑)わたしでした。




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