今日はたまたま、
母が友達と会うために外出する日で、
娘と二人で一日過ごす日となりました。
午前中、
ひさしぶりに、娘をベビーカーに乗せて、
ちょっと遠めの公園に行ってみることにしました。
地元の人が、山の斜面の広い土地を寄付してできた、
その公園は、
ちょっとした森のように、木が茂っています。
階段を下りていくと、
目の前に桃色が広がり始め、驚きました。
ちょうど、階段を上ってきたおじさんとお話ししたら、
早咲きの桜、とのこと。



さくら色に包まれると、
どうしてこんなに、ふかく、しぜんに、心が清められるんでしょう。
ちょっと、他の樹木、草木の花では、味わえない、
包容力と繊細さ、美しさ、
特別なたたずまいがあります。
花は、季節ごとの美しさがあり、
小さな野の花や、とても高価な豪華な花や、
どの花とっても、
ひとつひとつ、比べられない、代えられない美しさ。
そんな、世界中に、
百花のあるなかでも、
桜は、
やはり特別なんじゃないか。
こう感じるのも、日本に生まれ育ったせいでしょうか。
さくらって、
宇宙的な、
無償の、無条件の愛っぽい花だと、私は勝手に思ってます。
以前来たときは、
山の斜面にうっそうと木が茂って、
薄暗く、じめじめして、暗い感じの公園だったのが、
今日は一面、さくら色。
まるで、小春日和の楽園のような、
とっても平和な空気。
おじさんがいうには、
竹林だったのを、ちゃんと手入れして、
桜がきれいに咲くように、藪や竹を切ったり、
人の手を加えているそうだとか。
おじさんが、公園の手入れを全部やっているみたいで、
ちょうど桜の盛りの時期に、
おじさんとお話しできて、良かったな~と思った。
だって、日ごろ、黙々と手入れしている人がいるからこそ、
美しい花が咲いたわけで。
おじさんに、花の美しさを伝えられて、良かった。
あまりに桜がきれいなので、
子どもを自由に遊具で遊ばせながら、
ベンチに座っていても、
だんだん、ぼ~っとしてきて、
完全、ひなたぼっこしている気分だった。
あ~、人間は、
たま~に、なんも考えず、
公園のベンチに座って、お日様に当たるべきだわ~。
ぺちゃんこに、くたびれた布団や座布団を、
お日様に干すと、
ふっかふかになるみたいに、
人間も、ぺちゃんこにくたびれていても、
お日様にあたると、
ふっかふかになるよ。
内に入り込んだ、小さな虫も、全部、どっか逃げて行っちゃう。
帰り道に、
また同じところを通ったら、
さわさわさわさわっと音がして、
ちょうど、おじさんが、
斜面のところで、大きな大きな竹の木を、今伐採して、おろすところだった。
5メートル以上あるだろう、立派な竹だった。
竹はとっても強いから、
どんどん伸びて、
桜の木より高くなってしまうから、
竹の影になって、日が当たりにくくなると、桜が育ちにくくなるとのこと。
その一帯は、もともと斜面がきつくて崖みたいな場所だから、
竹をたくさん植えて、地盤を固めるためにも、竹林みたいになっていたみたい。
おじさんが笑いながら、斜面から降りてきて、
話してくれた。
よくみたら、本当に、
青々として、幹も太くて、立派な竹。
そして、おじさんは、娘に、
竹の先っぽを切って、
小さな笹竹みたいにして、プレゼントしてくれた。
「竹も竹で、風流なんですけどね~」
鎌倉の護国寺に、
たしか、とてもきれいな竹林があって、
竹林の中に入ると、さわさわさわ~っとまるで別空間だったのを思い出した。
おじさんにさよならをいって、
階段をまた昇り、
止めておいたベビーカーに、
小さな竹をつんで、帰ってきた。
おじさん、
竹取の翁みたいだったな~と思いながら、帰ってきた。
大きな樹木、咲き乱れる花、
自然の残る山、森、
海とか、
そういう場所、存在の癒し方って、
人間のするヒーリングではなかなか届かない、
とても深いところから、
繊細でありながらダイナミックな働きかけで、
絶妙に調整してくれる気がする。
「そっか~、最近の私に足りなかったもののの一つが、
これだったかも」って思った。
数年前までは、
よく、森や自然公園、
大きな木のある場所に行って、
ぼーっとしたり、
メディテーションしたりしていた。
私にとっては、そんな過ごし方が、深くリラックスできる方法のひとつだった。
「自然」というのも、
わたしにとって、大切な要素の一つだなとあらためて、
感じた今日でした。
おじさんと話したせいか、
帰り道、すれ違う老人や女性、ベビーカーの人などとも、
こちらも子どもを連れているせいか、
自然にほほえみを交わしたり、会釈、挨拶をかわしたりして、
ふしぎだった。
ハワイ島を旅した時や、
どこか旅した時は、割合に、こういう距離感で、人と接することも多かった気がする。
通りすがりの人とも、ほほえみを交わしたり、ちょっとお話したり。
わたしにとって、オープンなエネルギーの状態って、こんな風だと感じている。
「自分らしさ」を、忘れたくないね~。
いつでも、どこでも、こういうエネルギーで、ふわふわと生きていきたいな~。
春まであと少しの、
土曜日の昼下がり。
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