昨日みた映画『ジュリー&ジュリア』、ひさしぶりにツボだった。
公務員のジュリーは、電話受付の苦情係で、苦情対応に明け暮れる日々。
友人はみな不動産業や記者やなにかで、仕事も充実し、やり手でバリバリ働いている。
自分だけがさえない気分。
そこで、なにか挑戦しようと一念発起。
特技は料理だから、自分の尊敬するフレンチ料理研究家のレシピを、1年ですべて再現し、
それをブログでレポートするって話。
わたしもお料理が好きだから、みていて、お料理の楽しさに超共感。
「食」って、毎日のことで、見落とされがちだけど、
ただ食べるだけじゃなくて、作る楽しみ・喜びも大いにある。
材料選びから始まり、素材の組み合わせと調理法で、無限に新しいものを作り出せる。
そして、自分も美味しく食べて、他の人にも食べて喜んでもらえて、分かち合える。
それにこの映画は、主人公の成長する姿もとてもいい。
さえない生活に埋もれている自分を叱咤し、
なにか変えようと思い立ち、計画、実行していく等身大の姿に、共感する。
「挑戦」といっても、特別に立派なことじゃなくていい。
自分が好きなこと、わくわく、ドキドキすることで、何か一つ試してみる。
夢だったこと、長年してみたかったことを、試してみる。
それだけで、毎日が魔法みたいに変わっていく。
夢をかなえたり、自己実現って、
なにか特別な、立派な仕事についてエネルギッシュに活躍するイメージもある。
でも、必ずしも、立派じゃなくてもいいと思う。
むしろ、ちっぽけな妄想、ばかみたいな夢、
白昼夢みたいな夢物語でもいいかもしれない。
そのほうが逆に、形になってきたとき、個性的で斬新になるのかも。
今、わたしが関わっているボランティアのプロジェクトも、
もともとは入院中の方に、退院後、町で暮らす障害を持った人たちの生活を紹介するための、
動画作成だった。
当初は写真で展示したりして説明していたらしいけれど、
動画となると、また異なる雰囲気になる。
障害を持った人を、ハンディカメラで、素人の市民ボランティアが撮影する。
どうってことないんだけど、これがやってみると、意外にクリエイティブなのだ。
…時間が経つにつれ、
発案した職員さんの夢、理想、想いが、
とてもクリエイティブで新しいものだとわかってきた。
「理想」や「夢」。
今の世の中の雰囲気だと、信じる力が弱まり、
夢や理想を抱きにくかったり、
何事もはかなく、力のないものと感じられるかもしれない。
でも、色んなことをしつつ、最近のわたしが思うのは、
やっぱり夢や理想のもつ力だ。
人間には、夢や理想は、絶対あったほうがいい。
今日はこの本↓を読んで、ますますそう思った。
映画『パッチ・アダムス』のモデルとなった、実在のお医者さんの本。
彼は、人間らしさを失っている現代医療・病院に疑問を感じ、
実際に、無料で患者を診察する、愛とユーモアのある医療を夢見て、
ゲズントハイトという病院を設立しようと活動している。
「夢みたい」「そんなの無理だ」「おとぎ話だよ」って、現実的な人は言っただろうし、
今でもいう人もいるんじゃないだろうか。
何もないところから、ユートピアみたいな理想の病院、理想の医療を作ろうと、
本気でやっている、できると信じるところが、この人のすごさだ。
実際、始めてみると、彼に賛同・協力してくれる人も沢山出てきたそうだ。
本当はみんな理想や夢があるんだけど、自分で始める勇気がないだけなんだ。
自分一人じゃできなくても、他の人に協力してもらえばいい。
人を巻き込むことも、大切なこと。
ワクワクは伝染する。
それが夢の力、理想の力。
ばかでいいから、夢をみたいと思う今日この頃。
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