光と風と水と。

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人生をたのしむ 今をたのしむ

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ByMari

今朝、たまたまテレビをつけていたら、

いろいろ感じるものの多い番組に行き当った。




一つは、NHKの番組『世界街歩き』の、ブータン編。

ゆっくりとカメラが、ブータンの首都・ティンプーの街中を進んでいく。

ネパールやチベットにも似ているけど、どこか昔の日本にも似た風景。

店先に、住宅地の通り沿いに、大きな祠に、マニ車があって、誰でもくるくる回したり、

平日昼間から、お祈りしながら、お寺の御廟のまわりを人々がぐるぐる回っている。



最後のほうで、

町を一望できる、少し郊外の山中の村が写っていたけど、

そこでのおじいさんの一言が、なんともいえず。


山と田園と、遠くに見える町。

ここからはすべて一望できるから、お祈りするには、ちょうどよいと。

「この町には、だれひとり、悪いことをするひとはいない。

よい町だ。これも仏様のおかげだ」


ふつうに、そんなことを、滔々と語っているんだけど、

力みも一つもなく、本当にそう思っているって感じの話し方だった。

感動した。


国民総幸福量という価値観で、国が成り立っていると、有名なブータン。

信仰心のあつさとか、文化の深さ、精神性が、それを成り立たせている気がした。

ブータンの人たちは、何でもない人でも、

「足りること」「満足」を知っているというか、

なにが幸せなのか、価値観や感じ方が全然違うと感じた。

たぶん、親も家族もみなそういう空気の中で育ってきているだろうし、

社会もみな、そういう感覚で繋がっているからだろうな。

街角の人に話を聴いても、自然に、

輪廻転生に通じる価値観を話していたりする。すごいな~と思った。




もう一つは、その後、たまたま見た、
『猫のしっぽ カエルの手』の再放送

NHK放送『猫のしっぽ カエルの手 ~京都大原 ベニシアの手づくり暮らし~』

たまたま、ベニシアさんが、
じぶんの亡きお母さんの思い出や、家族を訪ねて、アイルランドに旅する回だった。

ベニシアさんのイメージからすると、
家庭的なイギリスの田舎で育ったという勝手な先入観があったのだけど、
じつは、違ったようで。

もともとはイギリスの貴族階級出身で、

お母さんは四度も結婚を経験した、恋多き女性だったとのこと。

ベニシアさんの下に、5人も弟妹がいたそうな。

途中からみたから前半部分の内容はよくわからなかったけど、

気配から察するに、
ベニシアさんとお母さんにも、母娘の愛とすれ違いがあった印象。

お母さんほど、人生を旺盛に楽しんだ人はいなかったと、子どもたちはみないい、

自由奔放で、エネルギッシュなひとだったみたいだ。


ベニシアさんは、他の家族や、アイルランドの友人に訪ねてあるくことで、

母とふたたび再開しているような、思い出を再構築しているような感じ?だった。



その中で、印象的だった話。

ベニシアさんの妹さんの一人が語っていたこと。

その人は、子どものころから、人見知りで内気だったそうだ。

そんな彼女に、お母さんは言ったそうだ。

「そんなのは、時間の無駄」

「人からどう思われるか、どう見られるか、くよくよ気にしたって、無駄」。

「そんなことより、どうしたらみんなが喜ぶか、考えなさい」

目から鱗~って思った。レーネンさんみたいだなとも思った。

この言葉を聴いて、

発想の転換、視点の変換次第で、感じ方ががらりと変わるもんだなと思った。




たぶん、ベニシアさんのお母さんも、

周囲や世間からの視線もありながらも、

自分の人生をザクザク切り拓きながら、ちからづよく生きてきたんだろうな、と感じた。

クリアで、強い人だったんじゃないかな?と。

やりたいことをやって、自分でその責任と課題も負って、こなしつつ、

自由に生きていたら、それって素敵だなと思う。





ベニシアさんの番組の再放送は、
たまたま先日も沖縄編をみて、なにか感じることがあった。

沖縄のおばあたちと話しながら、ベニシアさんが料理や暮らしについて教えてもらっていた。

なかでも、印象的だったのが、

「命どぅ宝(ぬちどうたから)」って言葉。

沖縄の言葉で「命こそ宝」って意味らしいのだけど、

生活や人生に根付いている考えだと感じられて、ちょっと感じ入った。



ベニシアさんのHPも、たまたまみつけて、ブログをすこし拝見したけど、

この人は、哲学者とか、詩人とか、そういう感性を持っている人だと感じた。

言葉が良い。

ただ、日本の伝統的な生活を、外国人が自己流にアレンジして、おしゃれ…とかで終わらない。

生活に、この人の人生観とか、哲学が、その底に流れているんだよね。

人生や暮らしを、いまを、楽しもうっていうセンス。

ちょっとターシャ・チューダーのたたずまいにも似て。

『森の生活』のソローみたいに、

じぶんの望む生活を探求して、そこに哲学や人生訓を見出すみたいな。



今日のアイルランド編で、もう一つ、面白かった格言。

”All women become like their mothers.

That is their tragedy.

No man does, and that is his”


「すべての女性は、彼女の母親に似るようになる。

それが悲劇だ。

男は、彼の母親の思い通りにはならない。

それが男の悲劇だ」


ベニシアさんの妹の庭に、この格言の石碑がさりげなく置いてあって、

ベニシアさんと二人で、笑っていた。

こういうウィットとアイロニーに富んだ、ユーモア?ジョークって、

イギリス風というか。センスがいい。

大庭みな子の小説世界を、ふっと思い出した。



母娘は、女性同士、相反する要素もかなり持っているので、

若いころ、互いが元気な間はかなり反発しあったり、葛藤もある。

でも、歳を重ねることで、

しらぬまに、じぶんのなかに、母親と同じものを確認する日が来るんじゃないかな。

愛憎まじりで。

でもその頃には、きっと、じぶんを許したり、愛せるようになっていると思う。





人生の、ダイナミズムを、たのしむ感性。

別の角度から、またふっと思い出さされた。
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