光と風と水と。

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完璧をめざさないほうがいい

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二人が睦まじくいるためには

愚かでいるほうがいい

立派過ぎないほうがいい

立派過ぎることは

長持ちしないことだと

気づいているほうがいい

完璧をめざさないほうがいい

完璧なんて不自然なことだと

うそぶいているほうがいい

二人のうち どちらかが

ふざけているほうがいい

ずっこけているほうがいい

互いに非難することがあっても

非難できる資格が自分にあったかどうか

あとで疑わしくなるほうがいい

正しいことを言うときは

少しひかえめにするほうがいい

正しいことを言うときは

相手を傷つけやすいものだと

気づいているほうがいい

立派でありたいとか

正しくありたいとかいう

無理な緊張には色目を使わず

ゆったりゆたかに

光を浴びているほうがいい

健康で風に吹かれながら

生きていることのなつかしさに

ふと胸が熱くなる

そんな日があってもいい

そしてなぜ 胸が熱くなるのか

黙っていてもふたりには

わかるのであってほしい


※吉野弘「祝婚歌」






たまたま、古い本を入れた箱の中から、
茨木のり子『一本の茎の上に』というエッセイ本をみつけ、
パラパラ読んでいたら、この詩について書かれていた。

この吉野弘さんの詩は、結婚式でよく引用されるらしい。
なるほどな~と納得した今日でした。
とくに「ずっこけ」あたりが…。



最近、テレビ番組でも、
やたら新婚ラブラブを売りにした芸能人がいたり、
離婚をネタに悲惨なふりした芸能人がいたり、
みょうちきりんだな~と感じることが多い。

いずれにせよ、
現代人は、相手に求めたり、要求することが多いのだな~と感じる。

「がまんできない!」とか言っているけど、
相手も、同じだと思うんだけど…。

人間、ばんじ、これ、ぼちぼち…みたいなところも、
実際はあるんだよな~って思うのは、わたしだけだろうか。

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