わたしのリアル ~映画『東京家族』~

books

藤沢周平の文庫本を、ヤフオクで競り落として、ぽちぽち読みはじめている。

これ、かなりお得なお買いもので、うれしかった。

藤沢周平って、長編もあるけど、シリーズ物が少ないので、

古書でも一度に集めるってなかなか難しく、文庫でぽつぽつ集めるしかないみたい。

なので、27冊セットでいろんな文庫が入っているのは、ほんとお得だった。





昨日は、『男はつらいよ 寅次郎恋歌』を観て、やっぱりいいな~なんて思ったり。






その数日前は、『東京家族』を観て、ぷんぷん怒ったりしていた。




『東京家族』は、なんだこれ?!って思うくらい、イライラさせられる映画だった。

わたしの感覚とは、まったく違う、”都会人”がでてくる。

でも、もしかして、いまの”東京人、都会人”って、けっこうこんな人も多いのかなと思ったりした。

地方の人から見たら、首都圏の人たちは、こんな人たちに見えるのかもしれない。


広島の田舎にすむ、老いた両親が、わざわざ東京へ出てきて、子供たちに会いに来たのに、

滅多にそんなこともないだろうに、

みんな仕事の都合やらなにやらで、ぜんぜん、もてなしもない。

しまいには、お荷物扱いにちかいことが起こったりする。



小津安二郎の『東京物語』のオマージュらしいけど、

現代が舞台だけあって、リアルに感じるのか、どうも普通に見ていられなかった。

『東京物語』のほうが、原節子の存在感に、救いがあった。







わたしには、広島から出てきた田舎者の両親のほうが、「まっとう」な人間に思えた。

東京に暮らしている息子や娘たち、その家族のほうが「まっとう」ではなく、

結局は、自分のご都合優先主義の、冷たい、共感できない人間に思えた。




きっと、山田洋次監督は、現代の日本人にメッセージを伝えたかったんだな~と思った。

『東京家族』では、映画の端々に、3.11の震災の事や、震災後の話が出てくるのも気になった。

「これでは、いけん」

お父さんが、飲み屋で、旧い友人と語り合う台詞など、

画面を通して、こちらに語り訴えるような、耳に残るようなものがあった。


震災後、なんとなく、東京はカサカサ、かさついている気は、以前からしている。

電車に乗っていても、町を歩いていても、

空気のように漂って、なにかを潤していた、

日本人の「親切」ってものが、いつのまにか消えている気がする。

「親切したら損」とか、「他人とかかわったら損」とか、そういう空気感がただよう。

東京五輪開催とか、経済回復とか、表向きは、明るい未来的なイメージを打ち出しているけど。



こんな風な映画をみると、

わたしって、意外に、ふるい人間なんだな~と思った。

ふりかえれば、わたしの周囲のひと、家族や親族なども、ふるい人づきあいが残っている人が多い。

田舎から親戚が上京すれば、家族がそれに予定を合わせて、

できるかぎり案内したり、食事したり、もてなすのは当たり前で、

懐かしい話の一つや二つでは足りず、夜遅くまで話したりしている。

義理とか、いやいやではなく、自然でそうしている。




だんだん気づいてきたこと。

最近のわたしにとっての、キーワードの一つが、<人情>みたいだってこと。

これまでの環境で、

当たり前のように傍にあり、空気のように吸って生きてきたので、わからなかったけど、

わたしにとって大切にしていることというか、

大事だなとか、

人間にとって大切な価値とか思っていることが、

どうやら<人情>みたいなものらしいと気づいた。




<義理人情>と書いて、「義理」とセットにされることが多くて、

なんか日本人の古臭い価値観みたいに云われてきたし、

わたしもそう思っていたけど、

「人情」って、私の肌には合うのかも…と思いはじめた。

藤沢周平の短編を読みながら、さらにそれを確認。






よく読ましてもらっている、

タロットカードリーディング、カウンセリングの、Yummyさんのブログ、

『にじいろのさかな』

1月31日の記事で、ぴんとくるものがあった。

それは、じぶんにとっての”リアル”を生きるという内容だった。

外界がどうであろうと、

じぶんにとってのリアル、じぶんが感じるリアルを生きるということ。

山田洋次の世界も、

藤沢周平の世界も、

山本周五郎の世界も、

わたしのリアルに近いのを感じて、いま、それがなにか手ざわりで確かめている。


すこしずつ、わかり始めている。


関連記事

コメントの投稿

Secret

google広告

最新記事

検索フォーム

カテゴリ

プロフィール

Mari

Author:Mari
さすらいの文学少女・・・またの名を、夢見るファイター?。

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

リンク

フリーエリア

CREDIT

top